’23年の3月から始めたこのブログ。
早いもので一周年である。投稿した雑文は30を数えた。
自分の愛したマンガや映画やテレビや子供の頃のことを引き金に、おしなべて言うなら、あまり裕福でなかった頃の日本からトボトボと歩いてきた自分のことを、ひっそりと美しく(笑)書いておきたいと思ったのが、動機といえば動機。
今から20年以上前、インターネットが爆発的に広がり始めた頃、国家も会社も、猫も杓子もホームページなるものを持ちたがり、ご多分に洩れず、おいらも『電網色想草子』(※)なるタイトルで数編の雑文を書いたりした。
テーマに選んだのは、自分の子供の頃から大好きだったマンガや映画やテレビのこと。
自分を育んでくれた60~70年代のカルチャーのあれこれを書きとめておこうと思ったからだった。なぜなら当時、大切なそれらは私自身の記憶の中にしかなく、想いを定着するには作文するしかなかったのだ。
しかしその後、人生最大の繁忙期&バイオリズムのどん底期に入り、壮大な構想は頓挫した。
あれから20数年経った今日、大きな書店なら少年時代のマンガ作品のほとんどは復刻されてコミック・コーナーに並び、往年の映画やドラマのテレビシリーズもパッケージメディアあるいは配信サービスでほとんど揃っており、もっと言うならYouTubeなどの動画サイトに“勝手になんでも”乗っけられているご時世だ。
しかも、サブカルと言われていたマンガやアニメーションも圧倒的に「研究」が進んで今やクールジャパンを背負って立つメインカルチャーとなっている。(私にいわせると、メインとかサブとかいう既成の価値観こそ、ちゃんちゃらおかしいものだったんだけれどもね)
そんな時代に、20数年前とほとんど同じ構想のブログを、宝玉のように磨き上げた記憶の一つひとつを作文にする必要があるのかどうかはなはだ???だけど、もう少し続けよう、始めちゃったんだから納得するまで続けよう…と思う。
それにしても、ここ数年の世の変貌は激しすぎる。
ロシアはウクライナ侵攻をやめそうになく、イスラエル・パレスチナ情勢も先が見えず、温暖化問題は地球沸騰化に入ったと国連が発言し、24年元日には能登半島地震が北陸を中心に日本を襲った。
そして噴飯物のネタ「自民党の裏金事件」もいっこうに明らかにしようとしないし、させることができる勢力もいない……
カテゴリー「よもやま・うたかた記」のネタはたまる一方。
世に作文のネタは尽きまじ、ということですかね。
※:『Branchi Line』のメインタイトルで2000年以前に筆者が作っていたブログもどきのWebsite。当時、懸命に馴染もうとしていたMacintosh関係の記事をまとめた『Macintrash(マッキントラッシュ)』と実際に仕事に使っていろいろあった(?)DTP制作現場日記『アンドゥ・リドゥ』、職業柄“色”について思うことや浮かんでくることなどを綴った雑文集『電網色想草紙』で構成していた。